レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン

以下、ミクシィからのコピペ。むしろこっち向けのネタだったので。

会社にいて何より苦痛なのは、個々人の生き方や考え方の差異を隠蔽して、みんなが同質であるという幻想をたがいに目で合図をおくって確認しあいながら、会話が進行していくことだ。

今そこにある危険や怒りを表現する方法が、私たちにはあまりにも不足しているのではないか。

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが99年の末にメキシコ・シティで行ったライブを収録したDVD「ザ・バトル・オブ・メキシコ・シティ」を見た後遺症がぬけないまま2週間が過ぎようとしている。

だいぶ前にセカンドアルバム「Evil Empire」だけ買ってもっていたのだけど、こんなにすごいバンドとは思ってなかった・・・。2000年に解散した。

4人編成だが、中心はギターのトム・モレロ(写真左)とボーカルのザック・デ・ラ・ロッチャ。ふたりのふつうでない経歴をWikipediaから引用する。

■トム・モレロ (Tom Morello, 1964年5月30日 - ) (G)
ケニアの民族過激派マウマウ団の一員で後にケニア初の国連代表となる父と、公民権運動や検閲反対運動に関わってきた活動家である母の間に生まれる。ハーバード大学政治学を専攻し、首席で卒業。議員秘書を務めていたこともあるが、リベラルな思想が災いし解雇され、本格的に音楽活動を始めることになる。
ユニークなエフェクターの使用法やスクラッチ奏法など、独創的なギタープレイで高い評価を得ている。
ハイスクール時代にトゥールのアダム・ジョーンズとElectoric Sheepというバンドを組んでいた。

■ザック・デ・ラ・ロッチャ (Zack de la Rocha, 1970年1月12日 - ) (Vo)
政治色の強いチカーノ壁画家である父と、反戦活動家である母の間に生まれる。RATM以前はハードコア・バンド「インサイド・アウト」のボーカルをつとめていた。
RATM解散後も音楽活動を続けている。毎年ソロ・アルバムの発売の噂が流れるものの、現在のところ発表には至っていない。


曲のあいだに編集してはさまれるドキュメンタリーの中で、ボーカルのザックはメキシコ南東部チアパス州で90年代なかばに起こった先住民の武装蜂起とアメリカを介した鎮圧のための虐殺について、語っている。

ザック「ここはメキシコ・シティ。尊厳を勝ち取る闘いに共感してコンサートしてる。メキシコ南東部では革命が進行中だ。チアパス 資源は豊富だが暮らしは貧しい州で現体制による貧困に反旗を翻した人々を−
サパティスタと呼ぶ。

古い先住民の村にいたサパタという男が"土地と自由"を求め立ち上がった。老いた農民らは言う。"サパタは死なず 戻ってくる"。さらに彼らは言う。
"風と雨と太陽が耕す時期を教えてくれる"
"植える時期も 収穫の時期も"
"希望も植えられ 収穫される"
"そして今 風と雨と太陽が別のことを教える"
"長い貧困のあと死ではなく革命の時がきた"
と。

サパティスタの初の声明は1994年1月1日。その言葉は基本的人権を求めた500年の闘いを映していた。

メキシコ政府はこれに対し、アメリカ政府を後ろ盾にチアパスの人々を弾圧。二度目のメキシコ革命だ。この事件はメキシコの圧政を支持する米政府の責任も浮き彫りにした。」

また、DVDの付録には、ザックとノーム・チョムスキーマサチューセッツ工科大学教授、言語学者)の対談映像が収録されている。
Youtubeだとこれ(インタビューの前半)↓

メキシコの大学が民営化された意図をたずねるザックに答えながら、チュムスキーは言う。

「健康な社会において、大学は危険な機関であるべきです。何が正しいかを問い続けるべきですから。知識を得ることで疑問が生まれます。その危険を少なくし、疑問を持たせないこと。それが教育攻撃の目的です。」
↓(インタビューの後半。上記の発言はこれの最後の方)


大学が「実学」志向にシフトしたり、社会の即戦力となる人材の育成を目的とすることは完全に間違っている。メキシコと日本では文脈が異なるとはいえ、大学について言えることは同じだと思う。

南の魚がジャングルのもやの中をのぼっていく
ガンのごとき激しい力にしがみついて
黒い旗と赤い星
昇りゆく太陽が
ロサンジェルスの上を照らし出す
そこに住む人種には
インティファーダの夜明けのガザのよう
覆面の人々に手渡された教訓を知ろう
そして大都市をおさえこむのだ
お前の上にあれは建てられているんだ
新年になれば総てのものは変わるかもしれない
新年に総てのものが変わるように
指呼の先の戦い
土地か死か
("War within a breath"より)