クリスマス・パーティー

ホテル地階のホールを貸し切ってクリスマスパーティー
胸が踊らないのが私だ。
参加者の9割が台湾人だったことが、せめてもの救いだった。
しゃべらないで済む。
言葉が通じないから話しかけられることがほとんどない。
たまに簡素な日本語か英語が、場の情勢を空虚に掬い取る。
「楽しんでる?」「そうですね」
偏屈なのだろうか。
どんちゃん騒ぎに巻き込まれると、気が変になりそうになる。
ああ、早くこの狂騒が終わらないかな。
念じるのは、そのことばかり。
"飲み会"が好きな人って、世の中、本当に多いよなあ。
「狂騒」と書いたけれど、いわゆる"飲み会"が退屈なのは、
「狂っていない」からだと思う。
酔っ払って、全裸になったり、嘔吐したり、セクハラに
及んだり、人にからんだり、喧嘩したり、歌ったり、踊ったり。
すべて人間くさい普通の動作で「正常」という他ない。
また始まったと思うだけだ。
願わくは、人間のいない飲み会を!