帰国

鼻血騒ぎ以来、着陸恐怖症に罹っている。
12月だというのに、台湾には台風が接近中。
チェックアウトを済ませて、表に出ると、空はすでに
重たい雲でぴったりと塞がれ、雨が落ちてきていた。
不吉だ。
台風を近くにおいて、気圧が穏やかであるはずはない。
前回の鼻血騒ぎは、不安定な気圧に体が敏感に反応した
ためと見ている私はにわかに落ち込んでくる。
まだ風は吹きはじめていないので、欠航はなさそう。
タクシーで高雄国際空港に到着。
ちゃちゃっとチェックインして荷物をあづけたあと、
時間があるので、カフェに入って朝食としてサンド
イッチをかじる。台北までの短い飛行中にサンドイ
ッチが出ることは知っているのだが、あれはおいし
くないのだ。
台北で一旦着陸して、1時間待機。
乗客の一部入れ替えと物資の搬入、機体の燃料補給。
再度離陸して、2時間半ほど飛行すれば成田上空に
さしかかる。願わくば、体が変調を来さないことを。
願いが届いた。
少し耳が遠くなったくらいで、あとは万全。
激しい頭痛にも襲われずに済んだ。
いつもこうなら楽チンなんだけどなあ。