北田暁大『責任と正義 リベラリズムの居場所』
- 作者: 北田暁大
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2003/10
- メディア: 単行本
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ハーバーマスとルーマンの「行為者の合理性」についての見解の差異。
合理性とは、
ハーバーマス:行為者がもっている能力。
ルーマン:観察者が行為者に帰する前提。行為者が、実際に合理的であるかどうかは関係ない。
責任についての「弱い」理論と「強い」理論との違いは、「行為責任」と「行為の結果に対する責任」
の差異を理論的に有意味なものとして認めるか否か。
第3章【2】
価値と当為の差異
価値:自分の命にかえても困った隣人を助けることは、「よい」ことだ、できればそういうことをする人間でありたい。
当為:命にかえても困った隣人を助けるべきだ(助けられる)。
助けることは「よい」と思っても、実際には助けない。
これは矛盾ではなく、意志が弱いだけ。